今回は、そんな「がんばらない」という考え方(これも一理あると思います)があるけど、がんばらないと自分にあった程々・いい塩梅がわからないよね、というお話をしていきます。
10年ほど前に流行ったフレーズで「がんばらない・がんばり過ぎない」があります。
この言葉が一世風靡する数年前の2003年に『がんばらない』という本が出版され、ベストセラーになりましたよね。
私が一生忘れられないエピソードを通して、お話ししますね。
小児科Dr.粟飯原先生との出会い
ちょうどその頃の今から19年前、私たち家族は徳島市に住んでいました。
私は、私の価値観を180度変える程の大きなきっかけと、目の前の景色が一変するような大きな気付きを与えてくれた小児科Dr.と衝撃の出会いをしました。(恋愛ではありませんヨ)
公立幼稚園の校医さんでしたので直感的に『この先生だ!』と感じ、娘を県立中央病院へ連れていき、生まれてから今日までの混乱の様子を相談しました。
その日から適切な指導を受けることができたので、今日の幸せな我が家があります。
私にとってはその小児科Dr.粟飯原先生は、神か仏か。
いや・・・。
もう、それ以上の存在。
未だに徳島市に足をむけて、眠れない程の存在です。
頭をフライパンで殴られたような衝撃
粟飯原先生には、確か5人のお子さんがおられます。
当時、粟飯原先生はとっても人気のある小児科Dr.で、予約をしていても診察の待ち時間が1〜2時間は普通。
ラジオのパーソナリティもされていてとっても充実した生活を送られていた印象です。
私を含めて幼稚園のママ達はそう思っていました。
娘が通園していた幼稚園の講演会で、粟飯原先生が思い切ってご自身の悩みと、その克服方法を涙ながらに話された時、
私は、頭をフライパンで殴られたような衝撃と口から心臓が飛び出るような物凄い驚きを感じました。
毎日息子への暴力を止めることができない・・・
私の人生で、後にも先にもこれほどの衝撃はたった2回。
その1つは粟飯原先生が見立てた、娘の診断と私への適切なアドバイス。
そして2つ目は・・・。
娘が通っていた公立幼稚園の講演会講師として粟飯原先生が登壇した時のエピソード。
毎日毎日、息子への暴力を止めることができない・・・( 涙 )。
私は、外では大人気の小児科医、研究も大好き。
でも、一旦家庭に戻ると子供が近づくる、話しかけてくるだけで殴ってしまう・・。
「今度こそ殴るのは止めよう、いけないことだ!」と思っても、反射的に腕がいく・・・。
殴るのが止められない、自分はダメな人間だ、小児科医として失格だ・・・。
早く医師を辞めてしまいたい・・・。
でも、この仕事が好きだ・・・。苦しい・・・。
何度も子供に謝っては同じことの繰り返し。
自分は一体、どこまでいくのだろう・・・。
毎日毎日自責の念に苦しみ自分を憐れむ・・・。
もう、何もかも全部投げ出したい!
俺は何もかもやり過ぎた!もう、終わりだ!!
と、感じた時、するする~~~っと何かが解けていった。
やり過ぎたことに気づくこと
その時、
- 『俺はやり過ぎた』
- 『もう、人生に加減をしてもいい』
そう気付き息子への暴力はピタリと止まった。
自分でも信じられないほど急に楽になった。
やり過ぎていたこと頑張りすぎていたことが、もう馬鹿馬鹿しくなった。
もう、休もう、適当に・・・。
自分に許しが出た時、初めて自分を肯定できた。
人間はやり過ぎてみないと、やり過ぎは分からない。
やり過ぎてこそ、自分にとっての程々の量がわかるんだ。
人間は頑張りたい好奇心の塊である。
行き過ぎてこそ、良識とその塩梅がわかるのだ。
だからお母さん達、子供に厳し過ぎたり、教育を押し付けすぎかもしれないがやり過ぎた時に
『やり過ぎたことに気づくこと』を意識してください。
そして、自分と子供に心から謝ってみてください。
人間はやり過ぎないと、程々や塩梅はわかりませんからね。
やり過ぎてみないと、やり過ぎは分からない。
公立幼稚園の小さなホールで涙ながらに語る粟飯原先生の溢れる経験談を聞いたときの、衝撃と感謝の熱い思いで、私も感想を言うどころではありませんでした。
無言でマンションへ帰った記憶だけが残っています。
だけど、私の中に確信が芽生えたことは確かでした。
バランスの良い生き方や子育ての仕方は急にできるものではないし、それまでにどんなことでもいいから就寝を忘れるほど、全力投球したことがある。
好きなことに邁進、没頭し、周りが見えなくなるほどにフロー状態を体験し、その後に起きる事象や人生での満足感などを、検証してみて、初めてほどほど感、丁度良い匙加減がわかるのだろう・・。
そうだ、私も思い切って自分流の子育てに突き進もう!!
そういった潔い自分に出会えた瞬間は未だに忘れられず、人生の舵取りの基盤になっています。
人間はやり過ぎてみないと、やり過ぎは分からない。
やり過ぎてこそ自分にとっての程々の量がわかるんだ。
やり過ぎてみることで、ちょうど良い塩梅がわかる
最近は、興味あることをやり切る前にノウハウを仕入れ、結局使いきれずにまた、誰かに相談する。
そんな時代になりましたが
この内容を読んでいるあなたはどんなことでも良いので、思いっきりやり過ぎてみることで、ちょうど良い塩梅がわかりますから。
ぜひ、興味あることには全力でチャレンジしてみてくださいね。
必ず、経験の引き出しが増えますよ。
今日は、やり過ぎたから程々が理解できる、小児科Dr.の実話をお話ししました。
私の人生を大きく変容させてくれた粟飯原先生は、今は徳島の大学で研究をされています。
ちなみに、粟飯原良造先生のサイトは以下になります!