愛の領域の中腹5号目あたり
苦しくなってくたので、
少しづつ
荷物を背中から降ろし始めます。
ずっと背負っていたら前進できませんから。
自分が全身で携えられる量、
山頂で必要なもだけ背負うことを決めた頃、
雲の切れ間、
松林、杉木立の枝の隙間から
美しい下界が見えてきます。
わっ、美しい!!
登山をはじめた地点、
住んでいる街を見下ろすと
なんて小さく美しいのでしょう。
生活している時は
その全体が見えていませんが、
1,500Mを超えると
私、私たちが生きている世界が
地図のように見渡せます。
さて、ここからが登山の本腰です。
徐々に傾斜がキツくなり
足も棒のようになってきますが
体は温まり
身体が登山に適応する準備ができた頃です。
引き返すか、このまま登るか?
再び、ここまで持ってきた
自己愛の価値観、常識という装備を見直します。
このままの重量ではもちあがれません。
形を変えて担いで行きます。
愛の形を変えるステージに入ります。
認識しづらい愛の領域へ
自己愛が今までの状態だと重くて、
この先に進めません。
ここで愛の形を変えはじめます。
今までの価値観、常識という装備を
捨てるのではなく形を変えるのです。
その技術とは、
感覚を研ぎ澄まして
感情エネルギーを扱う方法。
感情エネルギーを感じ丁寧に昇華することで
少々古く役目を終えたエネルギーが
自分の背中、体を後押ししてくれるような
エネルギーに変化していきます。
疲れた身体を後押しする
山頂へのルートを間違えないようにする道標
先導者のように誘導する係
雲を開き、視界を良好にする
人生を切り開く手助けとなる
愛のエネルギーへと変換します。
この領域の愛はもう、
与えたり流したり
想像したりコントロールすることはできません。
生存を支えるエネルギー、
空気、水蒸気のようなエネルギー。
もし、感じるとするなら
身体の奥で静かな地震が起きたような
不思議な感覚を伴うものです。
目指すほど辿り着けない領域へ
身体は一旦休息を欲しがっています。
気圧が低いところにいますから
脳はリラックスし、
身体は疲れがピークに近づいています。
同時に他のことを考えられないので
脱力の中で頂上へ向かってただ歩く、
委ねている状態になっています。
- 頂上に向かってただ歩くこと
- 頂上を目指して歩くこと
これは頂上から景色を眺めた時の
気付きに
大きな違いを生み出します。